「周りについていけない」「無理〜」と思った時、やるべき2つのこと
はじめに
「周りの‘熱さ’について行けない・・・」「自分は無理〜」
職場や学校でそんな風に感じたことはありませんか?そういうとき、周りの頑張っている人達を見て、凄いけどついて行けないと思ってしまい、余計エネルギーが無くなってしまうものです。もちろん、私もそういうときがあります。
そこで止まれば良いんですが、「もはや何に対してもモチベーションが上がらない」「いつも何かやるとき、疲れる〜と言ってしまう」「やる気ゼロ」…そこまでになってくると、自分というマシンをピットストップさせた方が良いですね。
そういう場合、今のあなたには活力(バイタリティ)が不足しているかもしれません。一言で「バイタリティが不足している」と言いますが、大きく2種類に分けて考えてみたいと思います。①慢性的バイタリティ不足と、②一時的プチ燃え尽き状態、とも言うべきでしょうか。10秒でチャージできるバイタリティドリンクがあれば良いのですが、残念ながらコンビニでは売っていないので、今日はこのバイタリティ不足に陥った2つの場合の対処法について一緒に考えていきたいと思います。
①慢性的バイタリティ不足
まず①についてです。私も様々な方と接する機会がありますが、慢性的バイタリティ不足の人に共通している、あることに気づきました。それは「自ら」動くことが少ない、ということです。「自ら」決定・選択して行動し、成功・失敗体験をしてきた回数が少ない人は、親や教師に言われて選択をしてきたり、周囲の期待から「何となく」自分の進路を決定してきてしまった、ということが多いようです。こういうタイプの方は、真面目で優秀な人が多い気がしますが、賢くて周囲の期待も分かってしまうから、我を通すことはしないということも根底にあるかもしれません。「自ら主体的に行動をして喜びを得る」という体験が少なく、生き方自体が受け身になってしまいがちです。 「やったほうが良いよな」「やるべきだ」「やらなければならない」と自分を奮い立たせて行動することが多いので、エンジンがかかるのに時間がかかるし、続けていると故障してしまう可能性もあります。
②プチ燃え尽き状態によるバイタリティ不足
次に、一定期間何かの目標のために頑張ってきたけど、ひとまず目標を達成してやりきってしまったor願うとおりの達成感が得られなかったことで疲れてしまった、といったことが要因でバイタリティ不足に陥った状況にある人を、プチ燃え尽き状態、と呼ばせて頂きましょう。
それまですべてを懸けてやってきた目標を達成してしまった。その場合、次の目標が見つかるまではこの状態に陥ります。
また、死ぬ気でやってきたのに第一志望の大学に入れなかった、本腰を入れていたプロジェクトで成果を上げられなかった。そうなると、心にぽっかり穴が空いたようになってしまい、力とやる気が無くなって、何か新しいことをしようとすることが億劫になってしまいます。
バイタリティの高低があなたにもたらす影響
ところで、バイタリティが不足している人から見ると、バイタリティが高い人の生活はとても「疲れる」ように見えるようです。しかし、バイタリティが高い人達の実際は、ちょっと違います。活動量が多いにも関わらず、活動の中から刺激と喜びを得ていくので、むしろどんどん元気になっていきます。また精神的にも安定しやすく、イライラしたり落ち込んだりしません。一方でバイタリティが不足した人は、疲れることを避けて行動量は少ないはずなのに、疲れやすく精神的にも不安定になりがちです。
また、バイタリティが高い人は、何事にも積極的に参加しますが、バイタリティが低い人は、自分の興味のない事であればそこまで積極的に参加したりせず、自分のペースで生活してしまいがちです。そうすると成長のスピードも変わるし、得られる機会も大きな差が出てくるでしょう。
バイタリティを高める方法① 体全体で「感じる」
「バイタリティが高いほうが良い」というのは誰もが分かっていることだと思います。ではどうしたらバイタリティを効果的に高めることができるでしょうか。
まず①に該当する方々へのオススメですが、それは「プチ感動体験をたくさんする事」です。「感動体験」と言うと、旅行?非日常?となりますが、①の方はそこまでもモチベーションがわかないかもしれません、感動するというのは「感じて、動く」ことです。これは日常でも十分出来ます。
私が感銘を受けた本の1つにレイチェル・カーソンの「センス・オブ・ワンダー」があるのですが、子供と森や海辺などを探索した経験などから書かれており、「神秘さや不思議さに気づく感性」を育む重要性が書かれています。「知る」ことよりも、「感じる」ことが大きいと著者は述べているのですが、私が師事した牧師先生も、「感じる」ことの大事さを話されていました。彼は、人間の体でいちばん大事なのが「脳」であり、そこから生まれる「考え」がエンジンとなって、「機械」のような体を動かすと表現をされました。「脳」、ここにどんなエンジンを積むかが大事なのですが、人間的な「理論」や「自己啓発的な考え」を入れたところで、湧いてくる力には限界があります。無限なエネルギーはどこから?そう、人間の力を凌駕した神様から来る、と聖書にも書いてありますが、神様は見えません(笑)。神様を信じない人でも得られる神様の力がありますが、それが「自然」からくる力です。
『神の見えない性質、すなわち神の永遠の力と神性とは、天地創造このかた、被造物において知られていて、明らかに認められるからである。』(ローマ人への手紙1章20節)
昔の人は、人間の力を遥かに超えた、海や山のことを神だと言って、崇めました。大自然の中で人間が無力なことは、言うまでもありません。もちろんその大自然の中に行くことが出来ればそれに越したことはないですが、自然は身近にあります。近くの公園でも良いし、すぐそばの植物でも良い。そしてどんなときでも見れるのは空です。「雲は神様が空という画用紙に描く絵、二度と同じ形は出来ない瞬間の芸術だ」とも先述の牧師は言いました。空を見上げるのは一番のおすすめです!「見上げてごらん〜♪」なんていう名曲もありますね。
脳は、体のすべての肢体と繋がっています。口で食べたものを美味しいと感じ幸せになるし、手で触ったものを熱いと感じ命を守ります。つまり、全身で「感じる」ことも、私達が生きる上で本当に大事な活動です。
私もよく、子供の頃に好きだった花や木の匂い、果物の味、寝っ転がったときの土の温かい感触、そういうものから力をもらいます。あるときは力がなくて夜歩いていた時、上を見たら、ものすごく大きな満月があって、一気に力が湧いてきたこともありました。
最近は盆栽にハマりました。私の教会には樹齢100年を超える赤松の盆栽があるのですが、長野県の山奥から採取し、育てられたものです。風雪に耐えた木の根っこを見ると、力が湧いてきます。時間があれば1時間でも見ていられます(笑)。
力がない時、自然に触れてみて、「感じるまで」接してみるのはどうでしょうか。
バイタリティを高める方法② 「運動」
もう一つは、運動です。そもそも運動は何のためにするでしょうか?「選手を目指すわけではないし、ダイエットも必要ない。そこまで…」という人も多いと思います。運動の目的、それは「イメージしたことを体で実践出来るか?」という挑戦です。特に②の状態の人に多いと思いますが、人間は、「頭ではこのままではいけないと分かっているけど…」と、言い訳をしてしまって行動しない、ということが多いと思います。「考え」では誰でも億万長者になれるし、金メダリストになれる。しかし、なぜ実際には少ないのかは、考えたことを実践できないからにほかなりません。理論で学んだことを行動に移すのに、自分の心と身体を治める一番良いトレーニングになります。
また運動は、何よりも体力がつきます(笑)。美味しいものがあっても、重い病気だったら食べられないし、お金があっても健康でこそ使うことが出来ます。何事をするにしても体が資本ですから、体をつくる運動は重要です。
少し本論とは離れますが、リーダーとして人を治める立場に立つ人ほど、運動は重要です。自分自身を治められなければ、人を治めることは出来ません。自分の体を治めるところから、精神を治めることに繋がりますから、運動は絶対におすすめです。体力と気力は繋がっていますからね。
まとめ
今日は、2つのアクション、①自然の中に出ること、②運動すること。このことについてお伝えしました。問題はきっかけです。どちらかのきっかけは、「自分で」掴むことが出来ると思います。
バイタリティを高める上で大事な最後のキーワードが、「自ら」だと思います。言われたり矯正されて何かをやるのではなく、「自分の意思」で取り組み、成功や失敗の体験をしていく事は、人生の中でとても重要な事だと思います。「とりあえずやってみる」、ではないですが、何かをやってみた時に何かを得る事ができるし、思ってもみなかったものを得る時もあります。だから、皆さんもちょっとでも、心が動いた瞬間に行動してみてください。そうすればきっと、その行動が次の行動を生み、思いがけない「感動」に出会って、あなたに明日への活力をくれることでしょう。
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