第一週 コロナが変えた、新しい時代の新しいキーワード
- 2020.06.01
- 生き方
- #専門家同士の連携, #自ら気を付ける, #自分の価値を悟る, #身近なものの価値を再発見する
6 月特別企画「変化の時」
非常事態宣言が解除され、今、あらゆる業界、組織、個人が変化の時を迎えているのではないでしょうか。今月は「変化の時」をテーマにした記事をお届けします。
はじめに
コロナウイルスが私たちの社会に与えた影響は予想以上に大きく、半年前と世界は大きく変わりました。ニューノーマル(新常態)という言葉がありますが、今後も社会の構造的な変化は避けられないと言えるでしょう。
2020年はオリンピックを中心に日本が大きく変化する年だと思われていましたが、違う形で大きな変化が起ころうとしています。今日はそんな変化の時を迎えた私たちが、どのように生きていくべきなのかを、一緒に考えていきたいと思います。
これからの社会でのキーワード:「自ら気を付ける」
これからの社会で私たちに必要になってくることは、「気を付ける」ということです。なぜ「気を付ける」必要があるのか、社会に起こっている変化を3つ取り上げて根拠をお伝えしていきます。
圧倒的な速度で高度化している社会
社会全体が以前と比較にならないほど高度化していて、情報や人モノ金の移動速度、移動範囲も劇的に発達しています。コロナウイルスの感染拡大がここまでの速度で世界的に広まったことも、現代社会だからこそ起こった事態ではないでしょうか。
今後、ウイルスの他にも、世界的に影響を及ぼすような病気、または思想、文化なども含めて、私たちが予想しないスピードで広まっていく可能性があると思います。
もちろん良いものであることを期待しますが、必ずしも良いものだけが広まるということはありえません。
そのため、一人一人が「気を付けなければならない」ことが増えていきます。SNSに代表されるように、ふとした一言が予想しない速度で広がっていくことを含めても、私たちの行動・言動を本当に気を付けていかなければいけない時代になったと思います。
専門家同士の連携が必要になっている社会
高度化する社会では、個人の責任も大きい一方で、特に発達した個人・専門家たちの登場が求められます。専門家たちが持っている知識や技術が共有されて社会に活かされてこそ、しっかりと高度化した社会を治めることができるからです。国や社会は、そのようにどんどん次元を上げようとする専門家たちに理解を示し、研究開発を進められるようにサポートをする必要がありますし、時代の変化を邪魔してはいけません。専門家たちは、その時できる最善を尽くし、気を付けて判断・行動をしていくべきでしょう。
これは特定の業種や分野に限った話ではないと思います。衣、食、住はもちろんのこと、人間が生きていくためには、様々なことが必要です。各自がそれぞれの分野で、特性や個性を更に追求していく時代になるでしょうし、自分の専門分野以外の部分は、他の専門家の力を借りなければなりません。つまり、個性を持った人同士の連携と助け合いが必須であり、そのために、様々な専門家の価値や苦労を分かって、その人達をまとめて1つの正しい方向に導いていく、真のリーダーも必要となってくるでしょう。
身近なものの価値を再発見する重要性が高まっている
活動自粛期間には「ステイホーム」や都道府県をまたいだ移動の自粛が必要とされましたが、今後も世界中を自由に旅行できるようになるには時間がかかるのではないでしょうか。旅行をして非日常を楽しむより、身近なものの価値や良さを再発見して楽しむ流れはしばらく続くでしょう。
「高嶺の花より足元の豆を拾え」ということわざがありますが、自分や自分の身近なものをしっかり見るよりも、遠くにある憧れの場所や非日常を追い求めていたことがなかったでしょうか。
自分のことを価値があると思えなければ、人のことも価値があると思って接することができません。自分の国や住んでいる街があまり好きでなく価値が見い出せなければ、そこで住んでいる生活に満足はできないでしょう。
身近なものの価値を発見するには、やはり「気を付けて」見つめ直すことが大切です。私も外出自粛期間、長距離の移動ができず、人が少ない時間帯に地元の自然を探しては出かけてみましたが、思っている以上に身近なところに魅力的なものがたくさんありました。知れば知るほど、地元への愛着が湧くようになりましたし、「良いところなんだな」と更に誇りを持てるようになりました。
自分自身のこともそうです。「気を付けて」、言葉を変えれば「真心を込めて」自分自身を見てみれば、良いところが必ずあるはずです。スポーツ選手が1つの競技を極めることで世界で活躍する人になるように、1つの長所が自分の価値を高めてくれ、更に開発して長所を増やしていけばより価値のある自分に変化していくことができます。
今後の社会で具体的に求められる行動および習慣
上記の3つの背景から、「気を付けて」行動することの必要性をお話しましたが、いきなり大きな行動をすることはできません。身近な小さな行動をしっかりやってこそ、大きな行動もしっかりと果たすことができます。自分を治められる人が家庭を治め、家庭を治められる人が社会を治められるというものです。最後に、組織のリーダーであろうがフォロワーであろうが、私たちがこれからの社会で、一個人としてしっかりと「気を付けて」守るべき行動を具体的に挙げてみたいと思います。
清潔さ:手洗いうがい、消毒、掃除、常に清潔にする
コロナウイルス問題を通して、自分が感染することで、家族や身の回りの人にも大きな影響があるということを私たちは学びました。この教訓は、今後も活かしていくべきであり、第二次、第三次の感染拡大を皆で防いでいかなければなりません。
健康:運動、禁煙、お酒を控える、夜の街を出歩かない、規則正しい生活
今後もウイルスや感染症などとの戦いは続くでしょうから、「誰かが」ではなく「皆が」しっかりと健康にも気を付けていくべきでしょう。ましてや大きな役割を果たす方や、責任が大きい方は、より一層の自己管理が大切です。
しっかりした価値観に基づく行動:不要不急のことはしない
今まで習慣的に行なってきていたものも、この期間に徹底的に見直しがされるようになりました。今後もその流れはしばらく続くと思われます。何が大切なのか、何をするべきなのか、個人個人がしっかりとした価値観を形成し、それに基づく行動をしていくべきでしょう。
むすび
子供の頃、親から何度も言われた「気を付けてね」という言葉。
変化の時を迎え、皆が新しく転換しなければならない時です。誰かが守ってくれて、助けてくれるのではなく、各個人がしっかりと自分を守り、力がある人は大切な人や身近な人を守っていかなければなりません。大人となった今だからこそ、成長し、誰かを守るべき存在となった今こそ、私達が肝に命じ、行動していくべきではないでしょうか。
「すべての事にあなたの進歩があらわれるため、これらの事を実行し、それを励みなさい。自分のことと教えのこととに気をつけ、それらを常に努めなさい。そうすれば、あなたは、自分自身とあなたの教えを聞く者たちとを、救うことになる。」(テモテ第一の手紙4章15〜16節)
-
前の記事
第四週 コロナで転換される、国際協力の未来と「私」 2020.05.25
-
次の記事
第二週 レジリエンスを鍛え、変化の時代を乗り越えよう! 2020.06.08
コメントを書く