新しいことに挑戦する時、知っておきたい7つのマインドセット
- 2021.05.13
- Vol 7 イノベーション シリーズ「ここに神経を使う人が逸材になる」
- #やる気の持続, #挑戦のコツ, #最初は挑戦でも続ければ体質になる, #繰り返しによる定着
Vol 7 イノベーション
シリーズ「ここに神経を使う人が逸材になる」の7つ目のテーマは、「イノベーション」です。イノベーションとは、「革新」「刷新」を意味する英単語で、この変化の速い社会にあって、常に新しく変化していくことが個人にも組織にとっても重要であることは、言うまでもありません。イノベーションを起こす個人、組織になるにはどんなマインドを持ちどう行動すべきか、数回に亘ってポイントをご紹介していきます。
はじめに
イノベーションを起こし成功を収めた人の多くが、その過程プロセスにおいては大変さ、苦労、困難を経験しています。新しいことに挑戦しようとする時、事前に備えるべき心構え・マインドセットを7つご紹介します。
※2020年4月20日投稿記事のリメイク版になります。
1)心を始動させ、考える
やろう!と心が動いた時が出発点です。インスピレーションを受ける、人の話を聞いてやってみようと思う、必要に駆られてやらなければと思うなど、始めの心の動き方は様々です。
そして、心が動いたらすぐに具体的に考えてみることです。どこをゴールにするのか、メリット・デメリット、どれくらいの期間やるのか、全部が見えていなくても良いので、具体性を持って考えることが、判断の材料になります。否定的に考え過ぎず、自分にアドバイスをするつもりで考えていくのも良いでしょう。大切なのは、誰かの「受け売り」ではなくて、自分でしっかり考えることです。
2)体質を作る
漁師になるためには、まず体を船酔いしないように作り、険しい波に打ち勝つ体質に作らなければならないように、何かを行なうにしても心と体の準備が必要です。
他の会社の成功事例をそのまま自分のところに取り入れても上手くいかないのは、体質を変えないままやろうとすることが原因の1つです。
例えば、組織でペーパーレス化を進めようとしても、ITリテラシーやペーパーレス化への理解に個人差が大きい場合はなかなか進みません。デジタルデバイスやソフトウェアの使い方、セキュリティの知識が身についていないと、人にとっては、むしろストレスや不安が強く感じられ、紙をなくすことに抵抗感を覚えます。なのでまずはその不安や抵抗感をなくすことから始めます。これは心の体質、考えの体質を変化させることです。
体質改善は回り道のようですが、一度作ってしまえばあとは楽に進める道なのです。
3)漸進的に、余裕を持って計画を立てる
新しいことを始める時は、段階的に、漸進的に、計画的にやっていきましょう。「スモールステップ」小さな一歩をどう始めるか、具体的に考えてみてください。一歩一歩階段を上るように、継続的できるように計画することです。
また、計画には、不確定要素の入る余地を残しておきましょう。計画は頭の中で考えることで、実践すると違ってくることはいくらでもあります。
頭の中で具体的にシミュレーションすることで、前もって対応すべきことが見えてきます。
4)学びの姿勢を持つ
自分一人で考えるだけでなく、常に学んでバージョンアップしていきましょう。本や動画ももちろんですが、もし実際にやっている人がいたら積極的に学びに行きましょう。実践者の話は、最高の参考書だからです。常に考え、学ぼうとすることで、自然と必要な情報が自分に集まるようになります。
5)ともかくやってみる
何事もやってみなければ分からないことがあります。特に新しいことは、やってみると想定の範囲を越えたことが起こったり、問題点があれこれ見つかったり…。でも嘆く必要はありません。そのたびに軌道修正を重ねてアップデートしていけばいいのです。そしてそれがより洗練されたやり方に繋がっていきます。
例えば1日15分英語のスピーチを聴く朝活を始めるとします。でも朝起きてすぐやってみたら頭がうまく働かなかった。じゃあ、起きたらすぐ水を一杯飲んでみよう、しっかりストレッチをしてからにしよう、出勤までのルーティーンを変えて朝ごはんの後にやってみよう…。あれこれ試していくことで、自分にとってのベストなスタイルが見つかるでしょう。
チームで何か取り組む場合には、お試し期間を設けてやってみるのもオススメです。
私の勤めている会社では新型コロナウイルス対策としてかなり早い段階に1人1~2日ずつテレワークを体験しました。想定ではコミュニケーションの問題が重視されていましたが、実際にやってみると業務で使用しているアプリの反応速度の遅さが一番の問題になりました。システム部署が頑張った甲斐があり、1か月後本格的なテレワーク体制に入った時には、アプリの反応速度の問題は驚くほど改善されていました。テレワーク体験前は「うちの会社でほんとにやるの?」という感じでしたが、あの時やっていなければ今頃アプリによるストレスと業務の遅延は免れられなかったと思います。
6)うまくいかない時は、方法を変える
うまくいかない渦中にいると、なかなか思い切ったことはできなくなるものです。
永世名人を獲得した羽生善治棋士は、著書『決断力』(2005年,角川書店)で「両方だめだという結論のなかで二者択一にこだわるよりも、まったく読んでない手のほうが可能性が広がるのだ。」という言葉を記しています。
あれこれやってみてどうしても上手くいかないときは、根本的にやり方を変えてみる必要があります。今までの考えの枠を外し、やり方にこだわらない柔軟さが必要です。
7)繰り返して定着させる
何事も新しく始めることは慣れないですし、違和感があります。それは初めての「味」だからです。しかし「味」は慣れるものです。せっかく自分で決めた新しいことなら、美味しく楽しく感じられるところまで継続してみましょう。
同じことの繰り返しが飽きてしまう場合は、あらかじめ選択肢をいくつか用意したり、変えていい部分を設けておくとグンと継続しやすくなります。
例えばストレッチなら組み合わせパターンをいくつか考える、音楽を変える、新しい動きを毎週1つずつ取り入れるなどの工夫ができるでしょう。
続けること自体が負担になりそうだったら、時間を変えたり、内容を減らしたり、調整しつつ継続する可能性を探ります。繰り返し行なうことで、脳の習慣が変わり、体の習慣も変わっていきます。習慣化したらまたレベルアップに取り組むことができます。
まとめ
今回は、新しい挑戦を成功させるための7つの心構えについてお伝えしました。
皆さんの果敢なチャレンジが成功することをお祈りします!!
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