日本人に足りない「起業家として成功するスキル」とは?

日本人に足りない「起業家として成功するスキル」とは?

起業家教育の最高峰と言われる米バブソン大学では、起業家に必要なスキルとしてソフトスキル(ヒューマンスキル)の習得を推奨しています。私が大学生を対象に行ったキャリアセミナーの中で、それらのソフトスキルを紹介した際、海外ではより必要性を認識されているにも関わらず日本では学生達があまり関心を寄せていないスキルが3つあることが分かりました。それは、「熱狂(Enthusiams)」、「存在感(Presence)」、「奨励(Encollegement)」の3つ。いずれも、積極的に人々に働きかけ、巻き込んでいくスタイルのリーダーシップには欠かせないものです。起業を志す日本人は、個人的影響力の向上につながる上記3つのソフトスキルを培うことを目指していただきたいです。

起業家に必要なソフトスキル

皆さん、アメリカにバブソン大学(Babson College)という起業家教育で有名な大学がある事はご存知でしょうか。(参考:https://www.babson.edu)

バブソン大学は、アントレプレナーシップの分野で世界的に高い評価を得ている大学で、「教育の質、投資価値、卒業生の年収」を元にした大学ランキングで全米655の大学中1位となった伝統ある名門校です。(Enter Money Magazine調べ。2014年)。日本人でも、豊田章男氏(トヨタ自動車代表取締役社長)や岡田元也氏(イオン取締役兼代表執行役社長)など、日本を代表する経営者たちが卒業生として名を連ねています。

さて、そのバブソン大学では学生たちが将来起業家として成功できるように、ハードスキルだけではなくソフトスキルの習得に力を入れています。ハードスキルとは、経営戦略、統計学、会計、財務、数学、法律、コンピュータのプログラミングなどの知識・技能の事を指します。一方、ソフトスキルとは、リーダーシップやコミュニケーションなどのヒューマンスキル全般を指します。

ハードスキルが体系化された学問であるのに対して、ソフトスキルは体系化や測定が難しいという側面がありますが、「この人いい感じだな」「どうせならあの人と一緒に仕事がしたい」という、「なんとなくいい感じ」を表現したものがソフトスキルであることを考えると、起業家に限らず、社会の様々な分野で成功するには欠かすことができないスキル=ソフトスキルであることがご理解いただけるのではないでしょうか。

 

日本人に足りない3つソフトスキル

最近、大学生を対象にしたキャリアセミナーで、ソフトスキルについて何回かお話する機会があったのですが、その中で感じたことをお伝えします。

関東圏で2回、関西圏で2回キャリアセミナーを行い、延べ150人程の日本人の学生達と、ソフトスキルの一覧を元に、「自分が起業家として成功する上で高めなければいけないスキル」について自己分析のワークショップとディスカッションを行いました。その結果、日本人の学生達にとってはソフトスキルの中でも「絶対に習得しなきゃ」と能動的になれるものと、「それってそんなに大切?」と能動的になり切れないものとがあることが分かってきました。

前者のソフトスキルは、想像性、コミュニケーション能力、協調性、忍耐力、意思の力、進歩性、感謝の気持ち、正直さ・・・などです。

後者のソフトスキルには「熱狂(Enthusiams)」、「存在感(Presence)」、「奨励(Encollegement)」などが挙げられます。実はこの3つに関しては、日本人の学生は誰一人として「自分が高めるべきスキル」として選ばなかったのです。

アメリカでビジネスコーチをしている知人に上記の結果を話したところ、「日本人の学生がこの3つを選ばなかったということは、向上心自体はあってもこの3つのようなスキルの向上には無頓着な人が多いということだと思うし、日本人の中で積極的に人々に働きかけ巻き込んでいくタイプのリーダーが現れにくいことの原因にもなっていると思う。」というコメントをしていました。

 

リーダーに必要な個人的影響力

私の周りを見てみても、起業家として目覚ましい活躍をしている方々は、積極的に人々に働きかけ、周りを巻き込んでいく影響力があるように思います。仕事への取り組みは「熱狂的」で、圧倒的な「存在感」があり、周りの人たちを「励ましつつやる気にさせる」カリスマ性を持っています。よく「リーダーシップとは影響力の行使だ」と言ったりもしますが、こういう方々は個人的な影響力によって周りの人たちを巻き込み、構想したプランを次々と実現してしまうのです。

影響力の中には肩書きや社会的地位による影響力もありますが、肩書きや社会的地位があってもなくても「あの人が言うことだから」と、個人の影響力によって人々を動かすこと、それがこれからの起業家にとって必要なのではないでしょうか。

日本人の学生達もソフトスキルの重要性は理解していると思いますが、積極的に人々に働きかけ、巻き込んでいくスタイルのリーダーシップについては、まだ未開発なケースが多いように思います。このことが盲点となって、自分としては熱心にやっているつもりなのに、仕事ぶりが淡々としている、存在感が薄い、言葉足らずのコミュニケーションによって士気を低下させている、という評価を受けることがないよう、努力が必要だと思います。

 

最後に

20年後にはアメリカの全労働人口の半数がフリーランスになるという試算もあるように、今後、ビジネスの組織がより柔軟になればなるほど、積極的に人々に働きかけ巻き込んでいくスタイルのリーダーシップが求められるはずです。

その環境の中で日本人が起業家として成功するには、熱狂「(Enthusiams)」、「存在感(Presence)」、「奨励(Encollegement)」などのソフトスキルを開発し、個人的な影響力を高めることが大切です。

   
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