目指すキャリアをどうつかむ?∼海外外駐在員が語るやりがいとビジョン∼<前編>

目指すキャリアをどうつかむ?∼海外外駐在員が語るやりがいとビジョン∼<前編>

「一流ナビ」は、各界で活躍するビジネスパーソンのマインドに焦点を当て、「日頃どんな考えや精神で仕事に取り組んでいるのか」をお聞きするインタビューシリーズです。


「海外で働いてみたいけど外資系企業ってよくわからない」
「日本会社にいながら海外で働けたら理想だけど・・・」
そのように考えたことはありませんか。
現在、日本の優良企業に在籍しつつ、20代にして韓国駐在員に抜擢されプロセスエンジニア※として活躍中するようになったSeiさんに、自己成長、目標達成、仕事術などについてお話をお聞きします。
※プロセスエンジニア:お客様が求める製品を作るための製造方法を開発・評価するエンジニア

前編となる今回は、Seiさんが就職する前、夢を実現する自分になるための「奮闘・もがき」の時期についてのお話です。

ひたすら自分が削られた大学時代、一人っ子生活からルームシェアでの刺激的な毎日

―大学時代のお話を聞かせてください。

九州で過ごした大学生活は、私の人格形成に大きな影響がありました。特に、文化交流団体の立ち上げと、社会人先輩とのルームシェア生活での経験は大きかったです。

―文化交流団体ではどんな経験がありましたか?

団体は大学2年生の時に先輩と立ち上げたのですが、活動の一環で、東京で開催される学生サッカー大会に出場するサッカーチームを作ることになったんですよね。私は中高、野球一筋だったので、サッカーは未経験だったのですが、なぜかチームの取りまとめ役に抜擢されてしまったんです。私は元々要領が良い方ではなく、努力でカバーしようとするタイプだったので、ひたすら朝練の日々に突入しました。毎晩先輩と練習メニューを打ち合わせ、朝には集まった人で練習して大会に臨みました。この話には落ちがあって、私は大会前の練習で靭帯を痛めてしまい、初めての東京大会は松葉杖をつきながら参加というほろ苦い思い出になりました。ただ、大学に入ったら今までの野球人生から離れて違うことにチャレンジし、自分の才能や個性を見つけたいという思っていたので、私には最適な環境と経験でした。

―ルームシェア生活での経験についてもお聞かせください。

大学3年生になった時、先に卒業して社会人になった2人の先輩と3人でルームシェアをすることになりました。私は一人っ子で常々兄弟が欲しいと考えていたので、ルームシェアの提案をされた時は単純に嬉しかったですが、ルームシェアをし始めた頃はちょっと大変でした。

一人っ子だったため、実家にいた頃は欲しいと言えば大体何でも買ってもらえ、周りに合わせる必要がなく、だいぶわがままで協調性のない性格だったと思います。しかし、共同生活ではそうはいかず、お互いに話し合いもしながら妥協していくことがなければ成り立ちません。また、相手が社会人ということもあり、生活リズムや考え方の違いで摩擦が起きることもありました。例えば、1つしかない洗濯機に私が洗濯物を放置してしまい、ガツンと一言言われてしまったり(笑)。社会人の早い朝に合わせて生活するなど、自分のことだけではなく、人に配慮することの必要性を学びました。この生活を通して自分の性格の余計な部分がだいぶ削られていったのだと思っています。

また、当時のリーダーシップドックでの性格診断では、ストレス耐性がMAXで慎重性が1。ノリと勢いで物事を進めることが多く、ちょっと落ち着きがなかったかもしれません(笑)。2階建ての家で、お弁当をあっためようとダッシュで1階に駆け降りて、柱に頭をぶつけて流血し、先輩が救急車を呼んで、病院に運ばれたこともあります。ルームシェアの先輩方には本当にお世話になりました。

様々なタイプの人と過ごした、温かくも刺激的な毎日

―大学生活を総括すると?

ガヤガヤしながらも、多くの人と知り合いになり、あったかい雰囲気の中で過ごせた時期だったと思います。ルームシェアや学生交流団体の活動をしながらの生活は、一人っ子だった私にとっては新鮮な出来事ばかり。誰かにやってあげること、また、誰かからやってもらうことは、その生活の中で覚えました。ずっと1人でいたら経験できなかったことばかりだったと思います。

ルームシェアの先輩や大学時代に知り合った人たちは、仲が良いとはいえ自分と違うタイプの人が多かったように思います。私はどちらかというと、周りに話を合わせながら話すタイプ。大学は理系科目専攻でしたが、理系の人によくありがちな、自分の意見や正論をストレートにぶつけてくる人が苦手でした。「なぜ?どうして?」と正面から問い詰められて、困ってしまうこともよくありました。しかし、相手の立場に立って考え、対話を重ねて解かれることも多々ありました。そのようにしてコミュニケーション力も鍛えられていったのではないでしょうか。

温かい人たちに囲まれながら、刺激的で面白い生活を送らせてもらいました。

(インタビュアー:AI)

※後編は、現在のお仕事について、また自己成長や目標達成についてのお話です。お楽しみに!